iPhoneを処分する前に!初心者でも迷わずできる、確実なデータ消去(リセット)手順
なぜ電子機器のデータ消去が重要なのでしょうか
お使いのスマートフォンやパソコンなど、電子機器の中には、写真、連絡先、メール、銀行情報、Webサイトの閲覧履歴など、お客様の大切な個人情報がたくさん保存されています。これらの情報が、機器を処分する際に適切に消去されていないと、第三者の手に渡ってしまう危険性があります。
データが流出してしまうと、お客様が意図しない形で情報が悪用されたり、プライバシーが侵害されたりする可能性も考えられます。そのため、電子機器を売却したり、譲ったり、廃棄したりする際には、必ず中のデータを安全かつ確実に消去することが非常に大切です。
この記事で解説するiPhoneのデータ消去方法
この記事では、現在お使いのiPhoneを「工場出荷時の状態(購入時の初期設定)」に戻すことで、中のデータを安全に消去する方法を解説します。この方法を「リセット」または「初期化」と呼ぶこともあります。
この手順を行うことで、iPhoneに保存されているすべてのデータ(写真、動画、連絡先、アプリ、設定など)が完全に消去されます。まるで工場から出荷されたばかりのまっさらな状態に戻るため、第三者にお客様の個人情報が見られる心配はほとんどなくなります。
今回は、特に難しい操作や専門知識は必要ありません。画面に表示される指示に従って進められるように、一つひとつの手順を丁寧に解説してまいります。
iPhoneのデータを消去する前の準備
データ消去を始める前に、いくつか確認しておくべき大切な準備があります。これらの準備を済ませておくことで、消去作業がスムーズに進み、万が一の事態にも対応できるようになります。
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Apple IDとパスワードの確認
- データ消去の過程で、お客様の「Apple ID(アップルアイディー)」と、そのパスワードの入力が必要になる場合があります。Apple IDとは、iPhoneを使用する上で必要となる個人の識別情報のことです。
- パスワードを忘れてしまった場合は、事前に確認または再設定を済ませておいてください。
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iCloudからサインアウトする
- 「iCloud(アイクラウド)」とは、Appleが提供するクラウドサービスのことです。データ消去を行う前にiCloudからサインアウトしておくと、後の手順がスムーズに進みます。
- ホーム画面から歯車のアイコン(設定)をタップします。
- 画面の一番上にあるお客様の名前をタップします。
- 画面を一番下までスクロールし、「サインアウト」をタップします。
- パスワードの入力を求められたら、Apple IDのパスワードを入力し、「オフにする」をタップします。
- コピーを残すかどうか尋ねられた場合は、すべてオフにして「サインアウト」をタップします。
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大切なデータのバックアップ(任意)
- もし、消去するiPhoneから別の新しいiPhoneへデータを移行する予定がある場合や、写真などのデータを今後も手元に残しておきたい場合は、事前にバックアップを取っておくことを強くお勧めします。
- iCloudやパソコンにバックアップを作成する方法があります。今回はデータ消去の手順に焦点を当てますので、バックアップの方法については別の記事をご参照ください。
iPhoneのデータを安全に消去する手順
それでは、iPhoneを工場出荷時の状態に戻すための具体的な手順を解説します。落ち着いて、一つずつ丁寧に操作を進めていきましょう。
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「設定」アプリを開く
- ホーム画面にある、歯車のアイコン「設定」をタップします。
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「一般」をタップする
- 「設定」の画面を下にスクロールしていくと、「一般」という項目が見つかりますので、これをタップします。
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「転送またはiPhoneをリセット」をタップする
- 「一般」の画面をさらに下にスクロールすると、「転送またはiPhoneをリセット」という項目がありますので、これをタップします。
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「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップする
- 「転送またはiPhoneをリセット」の画面に表示されるいくつかの選択肢の中から、「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
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「続ける」をタップする
- 「このiPhoneを消去」という画面が表示され、消去される内容(アプリ、データなど)の確認を促されます。内容を確認し、問題なければ画面下部の「続ける」をタップします。
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パスコードの入力
- iPhoneのロック解除に使用しているパスコードの入力を求められます。お使いのパスコードを入力してください。
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「iPhoneを消去」をタップする
- 最終確認のメッセージが表示されます。「iPhoneを消去」という赤い文字のボタンをタップすると、データ消去が開始されます。この操作を取り消すことはできませんので、よく確認してからタップしてください。
データ消去後の確認と安心感
「iPhoneを消去」をタップした後、iPhoneは自動的に再起動し、データ消去が開始されます。この処理には数分かかる場合がありますが、iPhoneの電源を切ったり、操作したりせずに、そのままお待ちください。
データ消去が完了すると、iPhoneの画面には、さまざまな言語で「こんにちは」というメッセージが表示される初期設定画面(ウェルカム画面)が現れます。
この初期設定画面が表示されれば、iPhone内のデータは完全に消去され、工場出荷時の状態に戻ったことを意味します。お客様の個人情報が残っている心配はほとんどありませんので、安心して次のステップ(売却、譲渡、廃棄など)へ進むことができます。
まとめ
この記事では、iPhoneを処分する前に、お客様の大切な個人情報を安全に守るためのデータ消去方法を、一つひとつの手順を追って解説しました。
ご紹介した「工場出荷時の状態に戻す」手順を行うことで、iPhoneに保存されていたすべてのデータが完全に消去され、第三者がお客様の情報にアクセスするリスクを大幅に低減できます。
この手順を完了し、iPhoneが初期設定画面になっていることを確認できれば、安心してiPhoneを処分できます。ご自身の情報を守るために、ぜひこの手順をご活用ください。